四国巡礼(お遍路)を続けていくうえで、多くの方が直面するのが「限られた時間の中で、どこまで巡れるか」という課題ではないでしょうか。
私自身、家庭の都合がある中で、前回の一番・二番札所の巡礼から約3週間。ようやく二回目の出発(3月18日・19日の1泊2日)が決まりました。
本記事では、「家族を見送ってから出発し、翌日の夕方には帰宅する」という時間的制約の中で、三番札所以降を効率よく、かつ無理なく巡るための具体的な準備と、実体験に基づく考え方を解説します。
「区切り打ち」で無理なく続ける巡礼の形
限られた時間で巡礼を完遂するためには、「巡り方の選択」が重要です。私は、一度に全行程を回るのではなく、数回に分けて巡拝する「区切り打ち」を選んでいます。
※札所を「打つ」とは:巡拝することを意味します。かつて巡礼者が札を打ち付けていた習慣に由来する言葉です。

仕事や家庭と両立しながら巡礼を続ける方にとって、自分のペースで再開できる「区切り打ち」は、最も現実的で継続しやすい方法だといえます。
三番札所からの距離感|車遍路なら「一泊二日」で十分可能
今回の目標は、以下の3つの札所です。
- 三番札所:金泉寺(こんせんじ)
- 四番札所:大日寺(だいにちじ)
- 五番札所:地蔵寺(じぞうじ)
前回の終点である二番札所からの距離を、私のバイブル本『四国遍路ひとり歩き同行二人』の歩行距離表(車遍路でも非常に参考になります)で確認してみます。

- 二番 → 三番:約2.6km
- 三番 → 四番:約5.0km
- 四番 → 五番:約2.0km
このように札所間が非常にコンパクトにまとまっているため、車遍路であれば移動時間は短く、参拝にじっくり時間を割いても1泊2日で余裕を持って巡れる範囲です。
一泊遍路を成功させる「事前設計」3つのポイント
私のように「出発は9:30(家族を見送ってから)」「帰宅は翌15:00(家族の帰宅に合わせる)」といった制約がある場合、現地での迷いはタイムロスに直結します。以下の3点は必ず事前に決めておきましょう。
① 入浴施設(温泉)の確実な選定
移動と参拝の疲れを取る温泉は不可欠ですが、地方の施設は「定休日」や「営業時間」に注意が必要です。私の場合、候補にしていた「あせび温泉」が前回に続き定休日だったため、代わりの施設を検討しました。
【参考】前回利用した施設:吉野川温泉
徳島県板野郡上板町椎本四宮西388

② ルートに合わせた食事場所の検討
夕食をその場の流れで探すと、駐車場が見つからなかったり、逆方向に走ってしまったりすることがあります。巡礼ルートから外れすぎない場所をリストアップしておきましょう。
【参考】前回利用した店舗:台湾料理 福亭
徳島県板野郡板野町羅漢吉田15−4(ボリュームもあり、車遍路でも立ち寄りやすかったです)

③ 車中泊場所の選定(最重要)
快適な睡眠は翌日の運転の安全に直結します。トイレの清潔さ、夜間の静かさ、安全性を考慮すると「道の駅」が有力です。前回利用した「道の駅 くるくるなると」のように、一度利用して安心だと分かっている場所をリピートするか、行程に合わせて新規開拓するか、事前に決めておくことが「心の余裕」に繋がります。
まとめ|自分だけの「巡礼スタイル」を楽しむために
一泊二日の限られた時間での巡礼を成功させる鍵は、「現場での判断を減らし、事前の設計を楽しむこと」にあります。
- 無理のない参拝範囲を決める(今回は3番〜5番)
- 札所間の距離を数値で把握する
- 生活動線(温泉・食事・宿泊)をルート上に組み込む
この準備があるからこそ、当日はお大師様との時間を心穏やかに過ごすことができます。これからお遍路を始める方の参考になれば幸いです。
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